一般診療
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フィラリア予防
フィラリア仔虫
予防がいきとどき、フィラリア症はかなり減りましたが、それでも1年に1症例は出会います。感染した場合は、内科的なボルバキア治療をメインに行います。動画は、血液中のフィラリア仔虫を顕微鏡で観察したもの。目盛りは0.05 mm 。当地区での予防期間は5月~12月です。
心臓内のフィラリア成虫
犬の肺動脈に寄生するフィライア成虫の3Dエコーの撮影に成功したもの。約2mm幅の虫が映っています。
低侵襲去勢避妊手術
猫の避妊手術
低侵襲とは、動物の体にできる限り負担をかけないことです。手術においては、できる限り小さい術創(傷)で行うことを、低侵襲手術と言います。当院の猫の避妊手術は、卵巣・子宮摘出術ですが、術創は1cm程度の低侵襲手術を実施しています。いわゆるミニラパロ手術です。一部で流行りの腹腔鏡手術は、ラパロ手術と言って、3~4箇所の穴を開けますが、ミニラパロは1箇所の極小手術です。また糸を使用しない血管縫合システム、レーザーメスを使用することにより、犬・猫・ウサギの去勢避妊手術一般で、短時間で、痛みの少ない低侵襲手術を実施しています。
停留精巣(陰睾)
正常精巣と、腹腔内精巣腫瘍の比較
停留精巣とは、精巣が陰嚢(タマタマ袋)に入ってこず、お腹の中や、皮膚の下に留まる状態です。特にお腹の中に停留状態になった精巣は、写真のようにガン化するので、早期の摘出が必須。写真左は、早期に摘出した停留精巣(小さいほう)と正常。写真右は、ガン化した停留精巣(大きいほう)と正常。
停留精巣のエコー検査
お腹の中(犬)と、皮膚の下(犬、猫)の停留精巣
停留精巣腫瘍
お腹の中の精巣腫瘍の3Dエコー。
歯石/根尖部膿瘍
歯石(写真左)
歯石除去(スケーリング)前後の写真。犬は、5~8歳で一度、麻酔下で超音波スケーリングを検討して下さい。無麻酔の歯石除去は議論がありますが、日大歯学部でみた犬の無麻酔歯石除去は、本当に見事でした。
根尖膿瘍(写真右、写真左はそのCT画像)
目の下が急に腫れたら、根尖部膿瘍の可能性があります。歯の根元に膿が溜まり(時に骨が解けて)、皮膚が腫れた状態です。歯肉炎の放置、硬いオヤツ・オモチャを与えている犬に多く、抜歯が必要。
ワクチン
① 当院のワクチン
犬(8種/6種/2種/レプトスピラ/狂犬病)、猫(FeLV加4種/3種)、フェレット(犬用2種で代用)。
② ワクチン抗体価
2000年から約10年、研究機関と協力して、毎年100例程度、10項目程度の犬のワクチン抗体価を無料で測定していましたが、現在はその研究は実施していません。今は、有料の外注の抗体価検査を実施しています。
③ ワクチン接種スケジュール
3ヶ月齢、4ヶ月齢で連続接種することが重要。犬は、レプトスピラへの感染リスクが少ない場合は、中高齢期以降は、3年に1回以上の接種、猫は、低リスク(1頭飼育で外に出ない)では3年に1回、高リスク(多頭飼育、ペットホテル利用、外に出る)では毎年接種が望ましい。
骨折
当院では、小型犬、超小型犬に多い前肢の単純骨折を、手術をせずに治療しています。以前は骨折部位にプレートを入れる手術(プレート法)を行っていましたが、この方法は異物を体内に入れるため、数年後に融合不全や再骨折が起こることがあり、一部で疑問視されています。そのため手術をしない固定法で、単純骨折を完治を目指しています。
腎臓病
腎臓は、成長期を超えたあたりから健康な子でも徐々に壊れていきます。残存する腎臓が30%以下になることを慢性腎臓病と言います。早期の対処で、余命が2倍近く延びることが知られています。