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膀胱・泌尿器科

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ペットの内科診療における泌尿器疾患(膀胱、尿路系、前立腺等)の割合は非常に多く、その中でも膀胱炎、結石(膀胱、尿管、尿道)、膀胱腫瘍、前立腺肥大は、日常的に非常によく遭遇する疾患です。

膀胱の疾患

① 膀胱炎、尿閉塞での血尿

猫(尿閉塞、カテーテルで膀胱内の血尿を洗浄する3D/4D動画)

犬(膀胱炎)

ハムスター(出血性膀胱炎)

② 軽度の尿石症(砂状)

猫(顕微鏡、尿中ストラバイト結晶)

犬(3D/4D)

膀胱の中を浮遊する結晶。結晶の種類は、多種あるが、猫の場合は、ストラバイト結晶の症例が多い。結晶が固まると、下記、結晶塊や、大きな結石に移行する。

③ 中等度の尿石症(砂状)

猫(沈殿物の3D/4D動画)

②の状態を放置すると、結晶が砂状になって膀胱内に沈殿し、砂の塊になる。

➃ 重度の尿石症(砂状)

猫(麻酔下カテーテル導尿で採尿)
血尿の中にある砂状のストラバイト。これが男の子の場合は尿道につまり、尿閉塞となる。直ちに閉塞を解除しないと尿毒症で死亡する。

結晶が砂状になって、堆積もしくは浮遊。特に雄の猫は、ペニス(尿道)にこられが詰まって、尿閉塞となり死亡することがあるので注意。

⑤ 膀胱結石(小)

膀胱・泌尿器科

犬(1mm以下の結石)

犬(約2mmの結石)

猫(約5mmの結石)

犬(約2mmの結石の3D/4D)

小さな結石の比較
5mm以下の結石は、エコー感度により見え方が異なります。

食事療法による結石の消失(犬)
食事療法による結石の消失(犬)
左は7mmの結石、右は食事療法1ヵ月後。ある種の小さな結石は、摘出手術ではなく、食事療法で改善することがあります。

⑥ 膀胱結石(大、多数)

膀胱・泌尿器科
写真左は、3.5kgの犬から摘出した結石です。

犬(3D/4D動画)

⑦ 膀胱粘膜の剥離

猫(上記症例の3D/4D)

⑧ 膀胱の腫瘍、ガン

犬(膀胱腫瘍)

犬(膀胱がん)

犬(膀胱腫瘤)

⑨ 結石による粘膜のポリープ様膀胱炎


シュウ酸カルシウム結石の慢性刺激が原因のポリープ様膀胱炎

⑩ DFIモードによる造影エコー用撮影


重症化した慢性の膀胱炎/尿石症による膀胱破裂の確認検査に応用を検討中。

尿道の疾患(尿閉)

① 尿道結石


尿道に結石がはまり込むと、排尿障害となり死亡することもある。特に、猫の男の子の場合は、緊急で狭い尿道をとる(ペニスを取る)手術を実施することも多い。


上の症例。はまり込んだ結石を、膀胱に押し戻す処置の3D/4D動画。

② 前立腺の結石

膀胱・前立腺の結石(犬)
結石が前立腺の尿道にはまり込み、尿閉をおこし、排尿ができなくなった症例。

尿管の疾患

① 尿管結石


比較的、痛みもなく軽症の場合も多いが、重症化すると高度な腎障害を呈する。


尿管結石の3D/4Dエコー(約4 mmの結石を確認)

尿管結石の3D
上記動画の症例の尿管結石を手術で摘出して、手術前の3D動画と比較しました

② 臍膿瘍(尿膜管遺残)

膀胱・泌尿器科
犬(幼犬)
臍から、尿が漏れてきます。

③ 尿管からの膀胱内への尿

異常な尿があると、コントラストで描写できます。膀胱に並走する尿管を3D化しています。

➃ 異所性尿管

幼犬の尿漏れの原因の多くが異所性尿管と考えられます。

前立腺の疾患

① 前立腺肥大

犬(良性の肥大、嚢胞)
去勢していない高齢の犬に好発します。肥大した前立腺が、尿道を塞いだり、直腸を押し上げて、排尿・排便障害、腎障害を引き起こします。去勢により完治します。

② 前立腺がん

作成中

小動物の膀胱疾患

① ウサギの膀胱内シュウ酸Ca結晶

約4mmの膀胱内に結晶がまっています。放置すると、結晶が以下の②の結石になることがあります。

② ウサギの膀胱結石

膀胱・泌尿器科
膀胱から摘出したシュウ酸Ca結石

③ モルモットの尿道結石

膀胱・泌尿器科
膀胱・泌尿器科
ペニスに詰まった大きな結石を除去したもの

尿からうつる人畜共通感染症

① レプトスピラ症

尿からうつる人畜共通感染症
尿からうつる人畜共通感染症

当院で救命した症例
レプトスピラにより、急性の肝臓や腎障害を呈する致死性の人畜共通感染症です。血液検査、尿検査で診断します。哺乳類すべてが感染対象になります。レプトスピラは土壌細菌です。特に、台風や大雨の後の犬の散歩(泥など)には十分注意しましょう。

② ブルセラ症

ブルセラ菌による犬の流産で有名な人畜共通感染症です。血液検査で診断します。